たとえ愛なんてなかったとしても

エリックさんの家庭の事情は全く知らなかったけど、意外というよりもやっぱりと思った。

人と深く関わらないところとか、なんとなくそんな気はしてた。


やっぱり、私と同じなんだって......。
それなのに、彼は私と似ているところがあるようで、まるで違う。


どうして、そんなに強くいられるの。
逃げずにいられるの。


俊輔さんの話に適当に返事をした後も、胸にもやもやとしたものが広がって、グラスに残っていたワインを一気に飲み干した。



「飲み物頼むけど、何か頼みます?」


「じゃあ、ビールとからあげ」



呼び出しボタンを押して、先ほどと同じワインのボトル1本と、俊輔さんに頼まれたものを一緒に注文した。