たとえ愛なんてなかったとしても

制限時間内に必死に各自奮闘した結果、美味しそうなものからそうではないものまで、それぞれのチームごとに特色のある料理が出来上がった。


料理とは言えないような黒焦げになった物体は、皿割ってたチームか。

あれを食べなきゃいけない審査員がかわいそうになってくるな。



ヨンウンさんたちは、八宝菜と酢豚のようなものを出していて、結構美味しそうだ。



「みんな美味しそうだ......。
ここまできたら、優勝したいな」


「もしかしたら優勝できるかも。
私たちと競り合ってたチームの料理が黒焦げだから」



あの人たちと競り合ってたんだっけ。
両方とも料理が下手だと悲惨だな。

あの人たちは下手とかそういう次元じゃない気もするけど。


しかし俺たちとしてはラッキーだった。

どうか優勝できますようにと祈るような気持ちで結果発表を待った。