たとえ愛なんてなかったとしても

「ベタベタ触るのやめろって......。
何なんだよ、本当に。
頭がおかしくなりそうだ。

そんなに俺を振り回して楽しい?」



背を向けたままそう言った後。

こちらを向いて、私の両手をギュッと握って上に覆い被さって。
触れるだけのキスを何回もした。

今までした誰よりも、ひどくぎこちなくてたどたどしい。

だけど、熱い。



「キャシーはどう思ってるか分からないけど、俺だって男だよ。

こうして近くにいたら触れたくなるし、それに俺......」


「しゅん......?」



そんなに私は俊輔のことを振り回していたのだろうか。

自分ではそんなつもりはなかったのだけれど、熱っぽい目で見つめられて、いたたまれない気持ちになる。


よく分からないけど、悪いことをしてしまったのかもしれない。