たとえ愛なんてなかったとしても

私の腕を強く引っ張って、すぐそばにあったベッドに座らせて。



「彼氏でもない男にそんなこと言ったらダメだ。
もっとお互いのことをよく知ってからじゃないと。

キャシーのお父さんとお母さんが知ったら、悲しむだろ?」



彼の言葉に今度は私がきょとんとする番だった。

ベッドに座らせたから、てっきりその気なんだと思ったら、まさか説教が始めるなんて。


私の誘いを断る男はほとんどいなかったけど。

彼女がいるからと断られたり、軽い女だと軽蔑されることはあったにしても、説教されたことは初めて。

今時お父さんとお母さんって......。
やっぱり、面白い人。



「お互いのことをよく知ればいいのね?
ねえ、あなたのこと気に入ったわ。
今度は猫以外のことも教えて?

今日のところは帰ろうかな。
お父さんとお母さんが悲しむから」



ベッドから立ち上がって、笑みを浮かべながら、ヨンウンさんにぎゅっと抱きついた後に。

また捕まって、説教される前に、さっさと部屋を出た。


明日はお手柔らかにお願いしますね先輩と、上機嫌で言い残して。