「…ああ…なんてツイてないんだ…よりによって、こんな大事な日に寝込むなんて!ああ…情けなくて、死んでしまいそうだ〜!!」

ベッドで寝ている人物が、そう嘆いていると、突然「わっ?!」という声と″ドカッ″という音がして、思わずはね起きた。

「何だ?!何の音だ?!」

パジャマ姿のままベッドから出ると、音がした方に行って窓を開けた。

「…や…やぁ、おはようございます…いい朝ですね〜」

「だ、誰だお前は?!ドロボーか?!」

開けた窓の外には、ハッピ姿の男が屋根の上で片膝をついていた。

…ちなみに、この部屋は2階だ…

「あ〜あやしい者ではないので、通報とかしないで下さいね?あ、中に入ってもいいですか?」

男は愛想笑いを浮かべて、立ち上がると窓の方に来て部屋をのぞき込んだ。

「ド…ドロボーじゃないのか?なら一体こんな所で、何をしてるんだ?!」

あやしさ100%の人物を前に、熱で頭がもうろうとしているせいか、あっさりと男の入室を許してしまった。