ドロップキック【ワタシとアイツ】

アイツの歩いていた足は、ある場所の前に着くと、ゆっくり止まった。


そして、ワタシの顔を見てニコッと笑い、


「着いたよ。」


って、ワタシの腕を放しアイツは言った。


ここ…?どこ?



「あ~、1回来たかったんだ~このレストラン。」


ワタシの心の中が解っているかのようにアイツは答える。


少し、ドキっとしたワタシ、
ワタシの心の中がアイツにはバレバレなんじゃないの?っていうドキドキ。



「さあ、行こう。」


アイツは、ゆっくりワタシの肩に手を回し、ワタシをエスコートしながら店に入っていく。