ドロップキック【ワタシとアイツ】

「覚えてる?あの卒業式の日。」


ワタシを見ていたアイツは、星が輝く夜空を見上げそっと話す。


それにつられて、ワタシも夜空を見上げた。



「当たり前だよ。覚えているに決まってるじゃん。」


忘れるわけない。だって、あの日はワタシにとって特別な日、キッカケが生まれた日でもあるし。



「そっか。じゃあ、俺が言った言葉忘れてないよな?」


少し照れくさそうなに、空を見上げたまま、ポツリ呟くアイツ


その問いに、ワタシは小さく頷いた。