珀の誕生日も終わり、冬休みに突入した私たちは、新たな遊びを探していた。 腕組みをしていた十歳の珀が、突然パチンと指を鳴らす。 「結奈、バケツに川の水を入れて、氷を作ろう!」 「バケツで氷なんか作ってどうするの?」 私が尋ねると、珀は肩をちょっと上げて「さあ」と笑った。