でも、男子も惚れ惚れするほどカッコいい先生なのか。一体どんな人なんだろう?


そう思い、阿呆トリオは3人そろって目線をステージに向けた。


そこにいたのは確かにイケメンだ。
しかも男でさえ惚れ惚れするほどの。


だけど、



「…………。」


「? 佐雄、どうかしたんですか?そんなに口をアングリ開けて……」


「お、もしかして佐雄ってば、あの新任教師に見とれてるとかー?ぶくくっ、佐雄っ!そりゃ最高すぎんぜ!」



失礼ながらも肩を震わせ大爆笑するのを堪えている倭草を横目に、俺はステージから目が離せなかった。


だってそこにいたのは……



「かっかっか!今日から魔術及び武道科目担当の教員となった【炎葉】(えんよう)ぞぇ。

よろしく頼むぞ」


「じ………」



爺ちゃんんんんんーッ?!



俺は脳内パニくってる!

なんで?!どうして?!


色々な疑問が浮かぶなか、ただ一つ俺から言えることは……



「俺……授業途中で死ぬ可能性激マックスなんだけど…」


「さ、佐雄……ガチでお前大丈夫か?」


「保健室に行きますか?顔色も悪いようですし……」


「…んにゃ、二人共。気持ちだけで俺は十分泣けてきたわ。ちょ、ホント俺死んだら墓参り忘れないでね……ふ、ふふふっ………」


「「(め、目が逝っちゃってる!)」」



それぞれ動揺を隠せないのであった。