鬼と天使と少年と、

だけど二人の言葉によって俺に先輩方からの熱い視線が突き刺さる。



「すっげぇ…！お前天才とかなんかかっ？！」


「私たちと同じ人間出身でしょう？オマケに後輩……あら、そういえば飛び級生だったわね。
これで納得だわ」


「はわ～！すっごいすごーい！一回闘ってみたいかもーっ！」


「飛び級生で【彗星組】だというから……成る程。これは期待以上の強者(つわもの)だな」



口々に俺へと言葉を投げかける先輩たちに俺はタジタジ……。

ちょ、いっきに言われると恥ずかしさが倍増するんですがっ！


そしてそんな俺に助け船を出したのは、丁度教室に入ってきた先生だった。

女の先生みたいで、すっごく綺麗。


黒髪をなびかせて教卓の前にたつ姿は、大人の女性を感じさせるほどだ。



「はい、自己紹介はそこまでにして。今日から彗星組の担任になった【與琉】(よる)です。

主に黒魔術を教えているから、攻撃魔法を習いたい人はなんでも言ってね。

それじゃ、みんな席につきなさい」



與琉先生の言葉に反応して、「はーい」と言いながら自分達の席につく。…………んだけど、



「……あの、」


「ん、佐雄くん……だったよね。どうかした？」


「えと、他のクラスメイトはどこにいるんですか？まだ7人しか教室に揃ってないみたいなんですけど……」


「このクラスは7人だけ。周りの人たちに聞かなかった？」


「え"っ？」



7人………だけ？


若干顔を引きつらせつつ、俺はぎこちなーく教室を見渡す。


わー、ほんとだー。

机が7個しかなーいーなー………