鬼と天使と少年と、

「おおおお前……っ、飛び級生だったのか?!」


「え、うん……今日初めて高等部に来たんだよ」


「今日ぅうッ?!」



出雲が俺の肩を掴み、ぐわんぐわん揺らしてくる。


うぷっ…ちょ、吐く吐く!


だけど出雲は手加減なしにぐわんぐわん。マジで吐いちゃうよ?!


そんな俺にまたもや助け船を出してくれたのは十六夜さんで。



「出雲、やめろ。ソイツ吐きそうだぞ」


「え?…って、わ、悪い!」


「うぷ……んにゃ、だいじょーぶ…」



全然大丈夫じゃないけどね!

でもそこは社交辞令的なナントカで云々(うんぬん)……


とにもかくにも十六夜さん、
ありがとうっ!



「出雲、お前は先にあの部屋行ってろ。俺もまた後で行くから」


「おう!また後でな。……あ、お前もまた今度遊ぼうな」


「え"っ」



な、なぜにそこで俺を見る?!

つかさっきのが遊びって、遊びって…!


俺マジで死にそうだったんだからなーッ


俺、乙。