鬼と天使と少年と、

「【екбςθ】(毒蛇)」


「【hæôβ】(何が起こるかわからない)」



ちぇ、俺より先に唱え終わられちゃったよ。


つか毒蛇てっ、危なッ!!


ちなみに俺のはイタズラ魔法。


さっきの出来事でやり過ぎはよくないって学んだからな。

だから低級魔法なんだけど……。
つっても【何が起こるか分からない】から危険レベルは定かじゃない。


なんて思っていると、相手の頭から猫耳が生えてきた。



「ぶくくっ……さすがイタズラ魔法!ドンマイすぐるーっ」


「は?」



相手は猫耳が生えたことに気づいてないようだ。

なので俺はあくまで親切に!決して面白がってるわけじゃない。笑ってるけど。

親切心で鏡を魔法で出して、相手の顔を映してあげた。


で、とーぜん



「~~ッ、おまえ……っ」



相手の顔がピクピク痙攣(けいれん)してらっしゃる。


だけど俺は大爆笑。



「あはっ、はははっ!すっごく似合ってますよー?」



愚かな俺は相手を指差して笑ってしまった。でもしょーがない!

だって人間だもの!←