鬼と天使と少年と、

つーか言えるわけないじゃん?!


『あなたが綺麗で感嘆の声を漏らしただけですぅ~』なんてさ!


言ったら『……きもっ』とか言われてドン引きされるに決まってんじゃん!


だから言いたくないのに!



「なあ、いい加減吐いちまいなって。
ん?お前は何がいいたいんだ?」



言えるかドチクショォオオッ

つかシツケーよアンタ!

アンタがいい加減にしろぉおおおッ



……なんて言えたらどんなにいいか。


そう思って思わず溜め息をもらしてしまった。


で、


気づいた時には時既に遅し。



「おい……溜め息つきたいのはコッチだよ。お前さっさと吐かないと………」


「……え?」



なんと目の前の男は俺に向かって呪文のスペルを唱え始めた。


どうやら無理矢理にでも吐かせようって魂胆(こんたん)みたいだ。


……そうは問屋がさせるか!


俺は目の前の男が呪文を唱え終わるよりも早くスペルを口にした。