鬼と天使と少年と、

そんな俺の行動を一部始終見ていた目の前のキャツは、あろうことか指差して笑ってきやがりましたよ。


え、ちょ、人の不幸笑ぅう?

しかも大爆笑て…ひどッ


後頭部をさすりながら俺は目の前にいる人を見据える。



「………うわ、…ッ!」



思わず声を上げてしまい、慌てて口を押さえた。


だけどガッツリ聞かれてたみたいで。



「……何?」


「イエベツニ」



目をそらして口を押さえたまま返事をする。おかげでモゴモゴ言ってる感じになったから上手く聞こえたか分かんないけどさ。


目の前の……男の人も納得してないみたい。


俺と視線合わせてまた、「言いたいことあるなら言えよ」としつこく聞いてくる。



「別になんでもないですケド」


「嘘つけ」


「う、嘘じゃないです!」


「ほほぉ……この俺様に嘘つくとはいい根性してんじゃん」


「(お、俺様ッ?!)……あはは~、ですから何でもありませんって、」



しつけええええええッ


俺が目をそらせば合わしてくるし、

俺が体を動かそうとすれば両手を俺のサイドについて逃げ道をなくしてくるし、

俺が何か言ってもいちいち確かめてくる!


ほんとシツケェェエエエエッ