鬼と天使と少年と、

「っ、……はぁ、どうしよう」



このまま教室に戻る?


………。


無理無理無理無理ッ。

今更戻れねーッ!


「ぐああああっ」と唸りながら頭を抱えて葛藤中。


俺の意気地なし!ヘタレ!


だから今時の男は草食系通り越して女々しいって言われてんだバカヤロー!

でも悩む時だってあるさっ。



「だって人間だものおおおぉぉ……」



廊下の壁に寄りかかり、頭を抱えながらそう叫ぶ。

うん、極論だよな。

まあこれがもし誰かに聞かれてたら恥ずか死ぬけど…「お前、何?一人で叫んでるとか痛いんですけど」

…………。


き、聞かれてたああああああッ!!!



とっさに顔を上げて声の主を確認。

すると目の前に顔が……

かお、が


かお……



「って、近ぁッ?!」



思わず後ろに下がろう…としたけど俺は今壁に寄りかかってるわけでして?


なのに、おもっくそ体のけぞらせて顔を後退させたから?



「~~ッ!」



まあ、こうなるわな。


俺は後退したせいで後ろの壁に後頭部をガツン。


じ、地味に痛いってこれ…っ
鈍痛!