「………ん…」



なんかデカイ音が聞こえるぞ。


俺はうっすら目を開けて顔を少しだけ横に向けた。するとそこには、



「?!(な、なんだこれええぇええッ)」



駄目人間こと俺、【佐雄】(さお)は大切な友人二人が光に包まれていることに気づき、目を見開いた。

眠気なんてぶっ飛んじまったって!


しかもか二人の周りには高等部の制服を身につけた4人組が集まっている。

どうやら俺が目を覚ましたことに気づいてないみたいだ。


にしても一体何を…?


俺が不思議に思いながら4人組を見つめていると、その内の一人が口を開いた。



「ほわぁ~!ホントにこの2人、人間じゃないんだねっ。うっすらだけど本来の姿になってきてるよ!」


「もうちょっとすれば完全に戻るぜ!ま、【強制解放】だからこの衝撃に耐えれるかどうかだけどなー」


「(きょ、強制解放?!)」



そりゃマズいって!
下手すりゃ二人が死んじまう!


そう思い焦った俺は、またもや無意識に呪文を唱えてしまった。



「нкбξσ(蔓の舞)」


「「「「?!」」」」



ーヒュンッ


突如現れた無数の蔓(つる)が4人を襲う。