「んーっ、いい天気だな!」


「ええ、確かにいい天気ですねぇ。………何もなければいいのですが、」


「? どうかしたか、雨乱」



雨乱の顔が曇ったことに気づいた俺は雨乱に近づいて顔色を伺う。

血色はいいみたいだ。

問題はテンションの低さかな?

倭草なんかハイテンションだってのに、雨乱の周りだけどんよりオーラむんむんなんだけど。



「うーらーんー、まさか先輩達に苛められるかどうかで不安なのか?ははっ、ンなもんどうにかするって。佐雄が」


「っておーい。俺頼みかよ」


「佐雄サマなら何とかしてくれるって信じてますわよーオホホホホ」


「あーら、そういう倭草さんこそイケメンパワーで女子達を制圧してく・だ・さ・い・な」


「ふふふー、喧嘩売ってるのかしらー?ワタクシ、顔のこと言われるのムカつくって言ったわよねーぇ…………………………佐雄ッ、表に出やがれ!」


「いやもう外に出てるから!って、うわっつ?!ちょ、ごめんごめん!」



ゲシゲシと俺を足で軽く蹴ってくる倭草に「ごめんごめん!」を連呼してやっと蹴るのをやめてもらう。


あー、調子のって忘れてた(ってゆーか口滑らした?)けど、倭草って顔がコンプレックスなんだった。

スマソすまそ。


倭草のせいで(いや、元は俺のせいなんだけど…)気崩れた制服を直し、改めて雨乱に「どうしたんだ?」と聞く。