しばらくして、梨々花が戻って来た。


「ねぇ、麻結~、聞いて聞いて~!あのね、茂樹ったらね、みんなの前で大好きって!もう、ヤバイ~!!」


梨々花、顔とろけそうになってるよ。


でも、そんな梨々花のノロケ話を聞くのが好きだったりする。


「そいいえば、さっきから気になってたんだけど、アタシいない間に何かあった?」


「え、なんで?」


「だって、さっきから麻結、ニヤついてるよ?」


うそ!?


あたし、ニヤついてた?


「何かあったんでしょ?」


あたしは梨々花の質問にこくりとうなずいた。


「さっき、祥が来て、一緒に帰ろうって!!」


「お~!よかったじゃん。がんばりなよ」


「うんっ」


心強い梨々花の励ましに、あたしは力強くうなずいた。