「麻結」

「何?」

「好き」

「はい?」

なんの脈絡もなく言った祥。

いきなりすぎてどう反応すればいいのか分からない。

そればかりか、混乱してきた。

何を考えているのかと考えてしまう。

そんなあたしの焦りが顔に出ていたのかもしれない。


「可愛いっ」

祥はそう言って、あたしの頭を撫でた。

「ちょっと、何すんのっ」

あたしは祥の腕を振り払った。

「可愛かったから、つい。てか俺、あきらめないっつったよな」

「そうだっけ?」

あたしはしらばっくれる。

いちいち真に受けてたらきりないし。