「ふぁ〜、眠い」

これで今日十回目のあくび。

「麻結、授業中寝ないでね。行ってらっしゃーい」

「行ってきまーす」

お母さんはいつものように玄関であたしを見送った。

本当に寝ちゃったらどうしよう。

先生の授業って長いしなぁ。

ってか、ちゃんと眠れなかったのは祥のせいだもん。

祥が変なこと言うから。

あたしは悪くない。


今日は嫌でも祥と会うだろうなぁ。

あたしはため息をついて学校の中に入った。