「あたし、まだ仕事残ってるから先に帰ってて」
「分かった。がんばってね、麻結。じゃ、バイバイ」
「バイバーイ」
あたしは梨々花に手を降り返した。
あたしは今、委員会の仕事をしている。
って言っても、どちらかといえば先生のお手伝いだけど。
「先生、コピー終わりました」
そう言ってあたしは先生にプリントを渡す。
「よし、ごくろうさん。じゃあ、次はこっちをお願い」
バサバサとたくさんのプリントをまた渡される。
「まだあるんですか?」
「うん。あと五十枚くらいかな」
「五十枚!?」
絶対、この学校の先生達は鬼だ。
そうに違いない。
あたしは、また印刷室へと歩きだした。