「ねぇ、あれ祥じゃない?」


梨々花が前の方を指さす。


見てみると梨々花の言うとおり、祥が男子何人かと話していた。


なんでここでも会うの?


ここは家の近くにある本屋。


今日は日曜日で学校が休みだから、梨々花と本屋に来たんだ。


まさか、ここでも祥と会うなんて。


「大丈夫じゃない?祥は気づいてないみたいよ」


「う、うん」


もう、気にしないことにしよう。


いちいち気にしてたらきりがない。


あたしは祥のことを考えないようにして、本屋を後にした。