大会があると知ったこの日の夜のこと。


あたしはお風呂から上がってジュースを飲んだ。


そして、自分の部屋に戻ると、ちょうどあたしのケータイが鳴った。


この着信音は電話かな。


ケータイを取って、誰からなのか確認する前に電話に出た。


「もしもーし」


『……』


返事がない。


もしかして、イタズラ?


「もしもし?」


『……俺、祥だけど……』


「え、祥!?どうしたの?」


あたしは、大好きな恋人の名前を聞いて、心臓が跳ねる。


『あのさ……』


「うん」



『麻結……』