「どう、だった?」


梨々花はあたしの表情から悟ったのか、控えめにきいてきた。


「日曜日、大会があるんだって……」


「大会?」


「うん……」


大会なんだからしょうがないし、また今度行けばいいだけの話なんだけどなぁ。


うじうじ考えてる自分が嫌になる。


あたしは机に伏せて、窓から見える空を眺めていた。



「日曜日に大会なんてなかったはずだけど……」


そんな梨々花のつぶやきは麻結の耳には届かなかった。