そんな訳であたしはB組の教室の前にいる。
今はお昼休みだから教室内にいる生徒は少ない。
そんな教室の中に祥の姿を見つけた。
「祥!」
祥に聞こえるくらいの声の大きさで祥を呼んだ。
祥は驚いたように目を見開いた。
そしてあたしのもとに歩いて来る。
「どうしたんだ?」
「あのね、今度の日曜日、遊びに行こう!!」
そう言って数秒、祥は固まっていた。
もしかして、嫌だった?
言わない方がよかった?
「ごめん。日曜日は大会なんだ。だから行けない、ゴメン」
「そっか……」
さすがに大会は休めないもんね。
大会なんだって分かっていても、ショックなものはショックだ。
あたしはトボトボと自分の教室に戻った。