ウソつき恋愛<番外編追加>

きっと、麻結を傷つけた。


呆れられても仕方ない。


「俺のことが嫌になったんなら、波斗のとこ行っても……」


「え?」


麻結が驚いたような顔をする。


ふと、麻結と波斗が手を繋いでいる場面が頭に浮かんだ。


…………。


ムカつく。


「やっぱり、波斗に麻結はやらない。波斗のとこには行かせない」


俺はそう断言する。


すると、麻結は俺に抱きついた。


「あたし、祥が好きなの。だから、波斗君のとこなんて行かないもん……」


麻結の腕が俺の背中に回る。


俺はそれに応えるように抱きしめ返した。