そこにいたのは、麻結と波斗だった。

すると、俺がいることに気づいたらしい麻結は、俺のもとへ駆け寄ってくる。


「祥ごめん、待たせちゃったね」

麻結は申し訳なさそうに、眉を下げた。

別にそこまで気にしてねぇけど、麻結の顔を見ていたら、麻結をいじりたくなった俺。

俺は顔を少し不機嫌にして、唇を尖らせた。


「麻結のせいで待ち疲れた。すごく疲れたわー」

「ご、ごめんっ。用事があって、その……どうしたら許してくれる?」


とたんに焦りだす麻結。