ウソつき恋愛<番外編追加>

あたしは必死に頼みこむ。

さっきのことを思い出すだけで恥ずかしい。


「やっぱり忘れない。さっきの麻結かわいかったし」

「もうっ」

あたしは悪態をつきながら、顔を赤く染めた。

「いつまでやってるの?教室行くよ」

梨々花の声が聞こえた方を見ると、夢香ちゃんも波斗君も呆れたようにあたし達を見ていた。


「祥、呼んでる」

「まだ」

祥はあたしを抱きしめたまま離そうとしない。

「祥?」