「祥、実はね、梨々花と夢香ちゃんと同じクラスになったんだよ」

あたしは努めて明るく、それでいて祥と目線を合わせないようにして言った。

「そっか。よかったな。あ、俺のクラスは……」

「あっ、あのね祥、あたしのクラスはA組だよ」

あたしは祥の言葉を遮った。

祥の目が険しくなる。

「おい、麻結。彼氏のクラ……」

「しょ祥っ、えっとね、えっと、あの……、ごめんなさい……」

突然謝ったあたしを驚いたような表情で見つめる祥。

いや、自分でも訳分かんないなと思う。