いつから話を聞いていたのか、梨々花はニヤニヤしながら夢香ちゃんを小突く。

「いや、かっこいいって思っただけで、好きってわけじゃ……」

「それを好きって言うんじゃないの~?」

梨々花ってば、質問攻めだ。

軽く夢香ちゃんが困ってるよ。

いやでも、少し嬉しそう。

「じゃ、一緒に帰ってみたら?あたし、波斗君に訊いてみるよ」

あたしが提案すると、夢香ちゃんはさらに顔を赤く染めて狼狽えた。