あたしの知らないうにに何があったのかは分からないけど、
終わりよければ全てよし、
だよね。


「ねぇ、麻結。カラオケでいいよね」

「うん、いいよ」

「よしっ。早速予約しなきゃ」

梨々花は嬉しそうに、ケータイで予約の電話をかけた。

梨々花が電話をしているのを見ていると、夢香ちゃんが話しかけてきた。

「麻結ちゃん」

「ん?」

「波斗君って、かっこいいよね」

夢香ちゃんはサラッとそんなことを言う。

夢香ちゃんの頬は心なしか、わずかに赤い。

「どうしたの、いきなり」

「この間、祥にフラれちゃってね。その後、波斗君があたしのところに来たの。『オレもフラれたんだ』って」