トビラの向こう側


最初は軽く触れるだけだったのが…段々深くなっていく。

キス!されてる…。
はっ、となって顔を反らして逃げようとしたけれど。


顎をつかまれて拒む事は赦されなかった…


拒否していたはずなのに、いつの間にか腕の中の心地よさに…
時々、鼻をくすぐる彼の香りに酔いしれていた。


この香り…このぬくもり…。


彼のキスを受けながら…ふと頭の中の忘れていた記憶と繋がっている…ような気がした。


「さっきの話しの訂正してもいい?」


キスが止まり不意に 言われた言葉に戸惑って首を傾げた。