「一年前、いなくなったのは高城コーポレーションのあの女のせいか?」



「駿が出張に行って何日か経って―…高城まりあさんに声をかけられて――…」



今までの事を全部話した。


彼は黙って聞いてた。


話しながら、何となく気持ちが落ちついてきた。



駿も落ち着いたのかさっきまでの険しさは消えていた。



「まりあさんと結婚した方が駿のお父さんの会社も援助してもらえるって言ってたし…
駿だって幸せになるんだって―…」



「親父の会社は良くても、あの女と結婚したって幸せになんかなれねぇだろう」



「そうなの?」


「そうなんだよ!
お前の勝手な想像で俺の未来を決めないでくれる」



私…間違っていたのかな…


勝手に思い込んでまりあさんと結婚する事が駿の幸せだって思って…