なかなか手を放さないあいつにイラついた。 『聞こえなかったのか。 放せって言ってるんだ!』 やっと手を放した、あいつは葵に恨み言を言い始めた。 葵は恐かったのか震えていた。 『汐里は俺を選んだんだ。 お前に渡すつもりはないから諦めろ』 そう告げてから葵を立たせた。 立ち尽くしている川嶋智也には、もう構わずに葵を連れてその場を離れた。