「うん!」 今はそれだけ答えればいい。 応援してる、とかお疲れさま、とか言えない。 「さ、学校行こうか」 空気はどこまでも澄んでいて、 あのときの隆裕の手の感触はずっと忘れられない。 そんな風に思えた。 「いてっ」 微妙に場違いな声を出しちゃったけれども。