それでまた、 寄りを戻そうとしてるあの人は何…? 「まあまだ高校違っただけよかったのかな、なんてね」 力なく笑う彼。 「…」 「なんで、泣いてるの」 隆裕くんがあたしの涙を拭う。 「だって…っ、隆裕くんが泣かないから」 「隆裕くんがなんにもない顔するから…っ」 なんとか言葉を紡ぐと 「ほんと馬鹿な子なんだから」 ふわりと隆裕くんの香りに包まれる。