そしてクラス替えになって、 僕は七草とおんなじクラスで、 席が隣通しだった。 「赤坂くんだよね?知ってるよ、わたし七草晴香。聞き覚えない?」 当時は雑誌に名前なんて書いてなくて知らなかったし、 そんなことよりもその名前を知ってた。 彼女はいつも、僕の一個上の点数を取っていて、 学年首席だったんだ。 僕にとっての主席への壁みたいな人と関われるなんてって。 七草の瞳に吸い込まれた。