「お、そろそろ花火じゃね?」 「あと十分くらいだと思うけど…」 時計を見てると、 「僕らぬけるわ」 隆裕くんの声が聞こえる。 「ほら、秋穂行くよ?」 流されるまま、河原へ向かった。 「…着いた」 そこは人気のない河原で、 「秋穂、これ」 「…ん?何これ」 箱を渡されて、開けてみる。 「開けてみてもいい?」 隆裕くんはゆっくり頷いた。