隆裕くんの授業は思いの外わかりやすく、 赤点は逃れられそうだった。 「隆裕くん、今日はありがとね」 「うん。あ、」 「ん?」 「寂しくなったらメールとか電話とかならいつでもしてきて。会うとかはできない分、僕もメールとか電話するから」 そう言うと、頭の上にぽんと手をのせた。 「わかった」 「じゃあね」 「色々ありがとう!大好きな隆裕くんばいばーい!」 その言葉に吹き出した隆裕くんであった。