恋の華が舞う季節

「蜜柑……」





蜜柑とはあれ以来、一度も会っていなかった。


だからこそ余計、また蜜柑を怒らせてしまいそうで恐かった。



「久しぶり」


落ち着いた声。



「ひさ……しぶり」



蜜柑とは対照的に私は落ち着いてはいられなかった。