偶然にも、俺らの、注文を取りに来たのは、姫香だった。



俺は、姫鹿のことを、直視できなかった。




明らかに、変な俺を見て、





『おい、翔哉、どうした?さっきから変だぞ?』





そう聞いてきた。





こんなこと、啓介になんか言いたくねぇ。




『何でも、ない』




透かさず、俺はそういった。






『そぉー?ま、いいけどね……』





『…あの~?注文……』





啓介と喋っていたら、そんな声が聞こえてきた。





……忘れてた。