「……好きです、先輩」 私は、先輩にというよりは、自分に言い聞かせるようにそう告げた。 「俺も好きだよ」 返されたその言葉に胸がドキドキすることに安心して、ギュッと抱きしめ返す手に力を込めた。 ……気のせいだ。 さっき、先輩の「可愛い」の言葉に連動するように、頭のなかで凌の言ってくれた同じ言葉が思い出されたなんて。 きっと、何かの間違い。 ただ、落ち込んでるときに言われたから、心に残ってるだけ。 そうに、決まってる────。