私は、クスノキのある公園に寄った。 「クスノキさん、おはよう。」 私はそう言って、樹の幹にそっとふれる。 この樹に会うと、元気がもらえる気がするんだ。 そうだ・・・ 8年後の今日は、結婚式なんだね。 そして二人の『記念日』。 サァァァ――――― 冷たいけれど、爽やかな風が流れ、クスノキの葉が揺れる。 その時だった。