10分前、修はもう来ていた。
 人ごみの中修の所に向かう。修の格好もシンプルだったけど格好いいと思った。



「修。待たせてごめんね?」





と謝れば、修は許してくれた。やっぱり修は優しい。
 


「じゃぁ、行こう」



修は手を差し出し、私は握る。もう、当たり前のようになった。
 何処へ行くのか決めていないらしく、取り敢えず映画館のある隣町に行くことにした。
電車が来たので、乗ってから決めようってことになった。



「由宇、早く乗ろうぜ!」



「うん。」




電車に乗り込む私達。そこから何処に行くかの話し合いが始まる。



「何処か行きたい場所ある?」



修は私に聞く。私は返事として首を横に振る。
 


「修は?」



と聞けば、新しく出来たクレープ屋に行きたいと言った。
 修は甘党らしい。性格的にそんな気がするけど・・・



「クレープ屋で良い?」



「良いよ。」



クレープ屋に行くことにした。