村上先生の、意外な一言に耳を疑った。


あいつが・・・俺を、好き・・・??





「そんなことあるわけないっすよ・・・。あいつが俺を好きだなんて。まったくそういう目で見られてないと思います」






「そうかな。俺が思うに、その人は指輪を見て勘違いしたのは間違いない。それで見かけなくなったり、無視したりっていう行動は・・、やきもち焼いてるか、指輪を見て君のことを諦めようとしているか、気を使って話したくても話せない・・・のどれかだと思うけど?」





村上先生の言葉を聞いて、妙に納得する。





さすが先生、説得力あるな。





「100歩譲って、俺のことを好きでいてくれたとしてもですよ・・?じゃあ、俺はこれからどうすればいいんすか・・・。」






「それは、君が分かってるんじゃないの。」





「え~・・・・わかんないっすよ・・・俺」




完全に弱気な俺。




普段、生徒には何があっても絶対に見せない、弱い俺。





こんなんじゃ、ダメだな・・・・。