もう、ヤケ酒だ・・・!なんて思いながら、酒を選ぶ。



すると、まだ5歳くらいの女の子が、俺のそばに寄ってきた。




「ん・・・・?なんだ、どした?」




その女の子はニコニコ微笑んで「ううん」と言った。





ひとり・・・じゃないよな?






周りを見渡すと、母親らしき人が、「まい~?」と呼んでいたのを見て、俺は女の子に話しかる。





「ほら、お母さんが呼んでるんじゃないのかな??」



女の子と同じ目線になるように、俺はしゃがみこむ。




「うん!あれ?おじちゃん、なんでグーしてるの?何か持ってるの?」




女の子にそう指摘され、指輪を持っていたことに気付く。




「あ~これね、指輪だよ」



「うわ~きれいな指輪!!!」



指輪を見て、女の子はキラキラと目を輝かせる。




俺はその時・・・、輝きを失った指輪が、再び輝きを取り戻した、そう感じた。