校門を通る生徒、一人ひとりの顔を見て声をかけた。 そのとき・・・・。 フワって、また暖かい風が吹いた。 校門に咲く桜の花びらが、ひらひらと舞う。 その桜の花びらのなか、母親と楽しそうに会話しながらこちらに歩いてくる、一人の少女が目に入った・・・・。 するとその子がふと、こっちに目を向けた。 ぱっと、一瞬、目が合う。 何でだろう、時が一瞬止まった気がした。