「ぷっ・・・・。なに、その顔!!あたしたちの迫真の演技にやられちゃったかぁ~!んね、村上先生!!」
「まぁ~、そういうことになるのかな、松本くん」
くくくく・・・と笑う、松本才華と村上先生。
「なになに?ねぇ、二人とも・・・先生に何言ったの??」
困ったような表情を浮かべる妃菜と、状況を把握できずに固まる俺。
「だって~あんたたち、見ててずごーくじれったいんだもん。だから、妃菜が貧血で気分が悪くなったってことを利用させてもらっただけ♪」
「ひ、貧血だぁ~!?なんだよ・・・・・・それ・・・・。ボロボロだって、間に合って良かったって・・・。あああ~・・・・そっかぁ。」
恥ずかしいというか・・・なんて言うか。
俺は高校生にまで騙されるほどなのか・・・・・。
「しかも、先生もグルだったんすね~・・・??」
「へへへへ。だって俺も松本くんの意見に賛成だったしね」
「才華ちゃんと村上先生!!!なにやってんのよ、もう!!先生・・・ごめんね。もう帰っていいよ?彼女さん、待ってるんじゃない?」
妃菜が申し訳なさそうに、俺を見た。