「そっ、そんなんじゃ・・・なぁぁぁい!」





妃菜は照れたように俺をポカポカとたたいた。






「ふふふ。かわい~。」



俺は妃菜をぎゅっと引き寄せた。






「な、なに・・・近いよ・・」





見る見るうちに赤くなる妃菜。







「俺がお前以外のやつのこと見るわけないだろ?俺が好きなのはお前だけだ」








ここは学校で、俺と妃菜は先生と生徒だけど。




伝えたかった。


今、どうしても。









でも、それが大きな過ちであったことに、俺たちはまだ気づいていなかった。








「うそ・・・でしょ・・・・」




影に隠れて、俺たちのことを覗き見してる存在にも気づかずに。