『リナリア』~生徒に恋した体育教師~





「俺、あいつのことがすげぇ好きなんですよ。でも・・俺じゃ幸せにできないってそう思ったんです。俺が隣にいることで、あいつにきっと辛い思いさてしまう・・。それが、あいつにも伝わって・・・さっき・・・」







「さっき、喧嘩してきたわけ?」





「喧嘩というか・・・・フラれたのかな・・・」






さっきのことを思い出すと、涙が出てきそうだ。




俺ら、別れたのかな・・・・??






沈黙のあと、村上先生が口を開いた。






「あのさ・・・俺には一つ、疑問があるんだけど。聞いていい?」





「え?なんですか・・?」






「穂波先生の彼女って・・・俺に言えないような子?」




「え・・・・・・」





村上先生は、鋭い勘の持ち主。




俺は、それをイヤってほど分かってるはずなのに。